武蔵野東学園は 健常児と自閉症児が共に学ぶ混合教育が大きな特徴。
東京都武蔵野市の武蔵野東学園は、私立の幼稚園・小学校・中学校・高校を展開する総合学校法人です。
健常児と自閉症児が共に学ぶ混合教育を行う学校として知られています。
武蔵野東学園の教育方針と教育内容について詳しくまとめてみました。
東京都武蔵野市の武蔵野東学園は、私立の幼稚園・小学校・中学校・高校を展開する総合学校法人です。
健常児と自閉症児が共に学ぶ混合教育を行う学校として知られています。
武蔵野東学園の教育方針と教育内容について詳しくまとめてみました。
武蔵野東学園について
武蔵野東学園とは?
武蔵野東学園は、東京都武蔵野市緑町 2-1-10に本部を置く、学校法人です。
私立の幼稚園・小学校・中学校・高校を運営していて、歴史は1964年の幼稚園開園に遡ります。
実に60年もの歴史を持つ学校法人で、健常児と自閉症児が共に学ぶ「混合教育」によって豊かな人間性を育む教育が最大の特徴です。
理事長は、ハズキルーペの会長でもある松村謙三氏が務めています。
武蔵野東学園が運営する学校は?
学校法人武蔵野東学園は、武蔵野市の武蔵野東第一・第二幼稚園、武蔵野東小学校、武蔵野東中学校、武蔵野東高等専修学校で、学校教育を施しています。
健常児と自閉症児が共に学ぶ「混合教育」が教訓で、いろいろな個性の友達とかかわり、つながりあうことが心地よく、みんなそれぞれ違うことがすてきであると、感じる子どもを育みます。
学校法人武蔵野東学園 武蔵野東小学校|トップページ 学校法人武蔵野東小学校の公式HPです。北原キヨ・勝平先生の教えを元に子どもたちを中心に、学校とご家庭と三位一体で教育致します。「ともに生きる」ということばを胸に、お互いの個性を認め合い、個性を活かす環境づくりを大切にし、混合教育を実践しています。
武蔵野東小学校でも「混合教育(インクルーシブ教育)」を通じて、個性・特性の異なる友だちと自然に触れ合い豊かな心を培ってゆきます。
感受性豊かな小学校の時期に、学力にのみ秀でるのではなく思いやりをもって考えたことを真っ直ぐに実行できる子どもに育ててゆくことを目指します。
武蔵野東中学校 「 才能を拓き、志を育てる」 「温かい知性、柔軟な心を育てる」混合教育を行っている武蔵野東中学校の公式ホームページです。
武蔵野東中学校でも、健常な生徒と自閉傾向のある生徒が共同で学校生活を送っています。
混合教育は健常な生徒・自閉傾向のある生徒共に学び合いがあり、お互いが刺激を受け合い、人間として心豊かに生きる素地を培って行けるのがメリットです。
学校法人武蔵野東学園 武蔵野東高等専修学校|トップページ 武蔵野東高等専修学校は、学校法人武蔵野東学園の最上級校です。総合キャリア学科(ファッション、調理・製菓、絵画、陶芸、体育、情報ビジネスの6つのコースと大学受験コース)を持つ専修学校高等課程の学校で、大学等への進学、高卒求人での就職、就学支援金、授業料軽減助成金など高等学校と同等の学校です。大学入学資格付与(高等学校卒業程度)指定校
武蔵野東高等専修学校は、専修学校高等課程の学校で、大学入学資格付与(高等学校卒業程度)指定校です。
高等専修学校は、昭和51年に新しい学校制度としてつくられた専修学校のうち、中学卒業者を対象とした課程です。社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育を行い、いろいろな分野でスペシャリストを養成しています。高等学校と並ぶ正規の後期中等教育機関として、高等学校の枠に収まらない多様な教育を行っています。
引用元:www.mext.go.jp(引用元へはこちらから)
武蔵野東高等専修学校では6つの専門コースと大学受験コース(2年次後期から)を用意していて、将来の目標に合わせて自由に選択し履修することができるシステムを採用しています。
絵画コース・体育コース・ファッションコース・情報ビジネスコース・陶芸コース・調理製菓コース・大学受験コースが用意されています。
武蔵野東学園の歴史は?
今となっては幼稚園・小学校・中学校・高校までを有する武蔵野東学園ですが、その歴史は60年前、1964年の幼稚園開園まで遡ります。
1964年11月11日
学校法人武蔵野東幼稚園(のちの武蔵野東第一幼稚園)として認可
1965年4月1日
武蔵野東幼稚園開園(現在の高等専修学校の地)
1976年11月27日
武蔵野東関前幼稚園(のちの武蔵野東第二幼稚園)認可
武蔵野東小学校認可
学校法人武蔵野東学園に名称変更
1977年4月1日
武蔵野東小学校開校
1983年3月31日
武蔵野東中学校認可
同年4月1日
武蔵野東中学校開校
1986年5月22日
武蔵野東技能高等専修学校認可・開校
1987年9月1日
姉妹校として、ボストン東スクール開校
(米国マサチューセッツ州)
2014年4月1日
武蔵野東技能高等専修学校から
武蔵野東高等専修学校に名称変更
2014年11月8日
学校法人 武蔵野東学園 創立50周年記念祝賀会開催
2019年11月11日
創立55年を迎え、現在に至る
引用元:www.musashino-higashi.org(引用元へはこちらから)
2024年5月のデータで武蔵野東第一幼稚園に153名、武蔵野東第二幼稚園に292名、武蔵野東小学校に553名、武蔵野東中学校に284名、武蔵野東高等専修学校に227名、合計1509名の生徒・児童が在校しています。
そのうち521名が自閉症在校生で、創立60年を迎えても『混合教育』の理念は受け継がれています。
武蔵野東学園の特徴 健常児と自閉症児の「混合教育」について
健常児と自閉症児の「混合教育」とは?
武蔵野東学園は、1964年(昭和39年)の設立以降、健常児・自閉症の生徒・児童・園児を積極的に受け入れており、この「混合教育」が大きな特徴となっています。
自閉症児と健常児が同じ建物の中で生活を共にすることが、いわゆる「混合教育」で、武蔵野東学園には自閉症児一人につき二名の割合で健常児が常時在籍しています。
健常児・自閉症児の双方に良い影響を及ぼし、健常児たちは障害ある友だちに対する思いやりの心、他人に対する思いやりの心を育みます。
自閉症児の同級生が長い時間をかけ根気よく繰り返し自立に向かい練習に励む姿は、健常児たちのがんばり精神を自然と育みます。
自閉症児たちは思いやりのある同級生に囲まれ、武蔵野東学園の「生活療法」に基づく教育システムのもと、一歩一歩自立への道を歩んでゆくことができます。
学校での教育カリキュラムは?
武蔵野東学園の混合教育においては、教科学習は別々のクラスで学んでいますが、健常児と自閉症児の教室がサンドイッチ状に配置されているので、休み時間には両者が廊下に出て入り混じり関わり合うことになります。
もちろん別々のクラスを設けてはいますが、能力や特徴次第によっては、同じクラスを受けることもあるようで、臨機応変・柔軟な対応をとっています。
また科目授業以外では一緒に昼食をとったり、両者が一緒になって団体競技を行ったりと、交流を促進する機会を意識的に作り出しいて、朝の登校時から挨拶をかわし、休み時間も廊下から声をかけあったりが日常の光景となっているみたいです。
そのような混合教育の中で健常児の活発な動きや級友との会話に触れ、自閉症児も同年代の健常児の言動に興味を持ち始め、影響を与え合っているんです。
武蔵野東学園の特徴 自閉症児教育システム「生活療法」について
自閉症児教育システム「生活療法」とは?
武蔵野東学園は混合教育を行うことで、健常児・自閉症児の双方に良い影響を与えています。
自閉症児たちは思いやりのある健常児の同級生に囲まれた生活の中で、社会自立を実現してゆきます。
このことを武蔵野東学園では、独自の教育方法である「生活療法」と名付けています。
独特の自閉症児教育とは?
自閉症児に共通してみられる特徴として、幼少期、他者とのコミュニケーションに興味を示さないことが挙げられています。
その結果、排泄・食事・着替え・就寝などの基本的生活習慣を身につけさせようとしても身につかず、健常児に見られない独特の行動に走ることになります。
「生活療法」では、「体力づくり」「心づくり」「知的開発」の3つの柱で教育を行い、社会自立を目指していきます。
「体力づくり」・・・運動で体力を発散させることで生活リズムを整えさせ、情緒が安定し集中力や忍耐力を身に着ける。
「心づくり」・・・聞き分けを培い、周囲に関心が向け、協調性と自発性を育む。
「知的開発」・・・教師の指導を受けて知的能力が引きだされ、教科学習の指導が可能となる。
混合教育の中で同年代の他者と絶えず関わり、時間をかけ「できること」を少しずつ増やし達成感を育てる手法が、武蔵野東学園の「生活療法」なんですね。
武蔵野東教育センターの役割とは?