蜜谷浩弥のお勧めミネストローネ
イタリアの伝統的な野菜料理である、ミネストローネの創作レシピをご紹介をしたいと思います。いろいろと応用が利きます。
こんにちは蜜谷浩弥です!今回はトマトソースで作る欧州風野菜スープのレシピのご紹介をしたいと思います。これはいわゆるミネストローネの一種です。純粋に野菜の旨味だけで、深い味わいが作れるところが気に入っています。またこの野菜スープを゙を元に違う料理へと展開できるので、知っていると便利だと思います。カレーのように作り置きも出来ます。冷凍保存すれば数日間保存できます。残り野菜を使えるので知っていると何かと便利です。それでは紹介してゆきたいと思います。作り方は基本的には簡単です。
ヨーロッパでは伝統的な料理のミネストローネ
ミネストローネは日本でも知名度の高い料理ですね。トマトをベースにし野菜をふんだんに使ったお料理です。ミメストローネの発祥はイタリアで、その起源は非常に古く、古代ローマ時代という説もあります。中世では広くヨーロッパで食されて来ました。ミネストローネには地方や季節により様々なアレンジ形があるようです。イタリアでは、使う野菜も季節や地方によって様々で、決まったレシピはなく、田舎の家庭料理といった趣のようです。その意味では今日紹介するレシピもミネストローネの一種と言えるでしょう。
食材
それでは早速材料からご紹介いたしましょう。約二人分の少量です。
まずは野菜類です。
ニンニク:一欠片
玉ネギ:半分
パプリカ:半分
ズッキーニ:半分
ナス:半分
セロリ:半分
ニンジン:半分
マッシュルーム(お好みで他のキノコでも大丈夫です。):2,3個
カットトマト缶: 1缶
ハーブ(ローズマリー、タイム)
スパイス(ナツメグ、もしくはオールスパイス)
エクストラヴァージンオイル:少々
白ワイン:大さじ一杯
根菜がたくさんでてきましたが、必ずしも全部揃える必要はありません。基本的には余った野菜で作って良いと思います。また、レンコンなどの他の根菜が入っていても、良いと思います。
イタリア、フランスでは伝統的な野菜料理
似たような野菜の煮込み料理にイタリア料理のカポナータやフランス料理のラタトィユがあります。ミネストローネとは発祥の起源は別の様です。しかしどちらの料理にも地方や各家庭によっても、様々なアレンジ形があるようです。決まった形式には拘らない生活に根差したお料理なのですね。
ミネストローネはスープですが、カポイタリア料理のカポナータ、フランス料理のラタトゥイユは野菜の煮込み料理で、主に前菜として出てきますね。ラタトゥイユも元はフランスの家庭料理であり、余った野菜を余すことなく使って作った料理と聞きます。日によって入っている具が違ったり、細かい味は違っているのでしょう。それはそれで飽きないし面白いと思います。もちろん、レストランで食べる料理に関しては味にバラつきがあると、お店としては良くない訳なので、決まった基本的なレシピはあると思います。
まずは野菜をカットしましょう!
では、作り方の手順ですが、セロリの皮をピーラーで剥きます。セロリの皮は繊維が硬く、そのままだと口当たりが良くないのです。皮を剝くと食感が柔らかく良くなります。出来ればにんじんも一皮剥いておくと、より口当たりが良くなると思います。野菜は食べやすい大きさにカットします。お好みですが、1cm〜2cm角ぐらいにカットすると良いと思います。各野菜はザックリで良いですが同じ大きさに揃えたほうが、食べやすく、口当たりも良く、見た目も良くなります。
アーリオオーリオ(ニンニク風味のオリーブオイル)の作りましょう!
野菜をカットし終わったら、フライパンにオリーブオイルを大さじ1.2杯ダイナミックに入れて火にかけます。一欠片のニンニクを包丁の腹などで潰して、オリーブオイルの中に投入します。しばらくすると、油が熱せられて、にんにくを油で揚げるような感じになってきます。それと同時にニンニクが焼ける香ばしい香りがしてきます。ニンニクは黒く焦げる前に取り除いて、食べてしまいましょう(これはこれで美味しい)。
この作業はニンニクの焼けた香ばしい香りを、オイルに付けるためにやります。イタリア料理ではこのニンニクの香りのついたオイルを、「アーリオオーリオ」と言います。アーリオオーリオにトウガラシとパスタを入れて塩で味付けすれば、ペペロンチーノも作ることが出来ます(笑)。
イタリア料理のベースとなるソフリットを作りましょう!
次はこのアーリオオーリオを使って、カットしたタマネギを炒めます。炒め始めて2分ぐらいすると、表面に透明感が出てツヤツヤになってきます。次にニンジンも入れて炒めます、タマネギとニンジンを焦がさないように中火から弱火でゆっくり炒めながら、1,2分ほどしたらセロリも入れて炒めます。しばらくすると、タマネギ、ニンジン、セロリが炒められて美味しそうな香りがしてきます。これは「ソフリット」と言ってイタリア料理では料理のベースになるものです。軽く塩コショウをします。白ワインを少し入れると、ワインのアルコールが蒸気になって飛ぶときに、ご家庭の料理とは思えない本格的な料理の香りがしてきますよ。
タマネギは炒めれば炒めるほど茶色くなって甘みとコクが増します。今回のスープを作る上では、タマネギが茶色くなるまで炒めなくても大丈夫です。焦がしてはダメなので焦らず弱火でゆっくり炒めます。時間があればやってみてください。
野菜入れていきます!
そして、次に残りの野菜を入れて行きます。順番は火が入りにくい野菜から炒めると良いと思いますが、スープにして煮込む場合は適当です(笑)。ただラタトィユを作る時には順番を気にしたほうが良いと思います。
まず、パプリカを入れて軽く塩、蓋をして10秒。次にズッキーニを入れて軽く塩をして、蓋をして10秒。ナスを入れて軽く塩をして、蓋をして10秒。キノコを入れて軽く塩をして蓋をして10秒。ラタトィユを作りたいのであれば、ここにカットした生のトマトを入れます。トマトは湯むきすると口当たりが良いですが、しなくても美味しくはなります(笑)。トマトをいれたら、やはり蓋をして10秒数えます。
ラタトゥイユとして食べても美味しいです!
野菜がすべて入ったらこの時点ですごく美味しい香りがしているはずです。実はこの時点で、ラタトゥイユとして立派な料理となっていると言えます。ここでタイムとローズマリーといったハーブを野菜の上に乗せて、蓋をして5分程したら、ラタトゥイユは完成です。ここでラタトィユとして食べるもありです。
カットトマト缶を入れて行きましょう!
今回はここでまず白ワインを大さじ一杯いれます(これはお好みです)。そしてカットトマト缶を投入し混ぜてなじませます。次にタイムとローズマリーを上に乗せて、蓋をして煮込みます。トマトに火が入って煮詰まってくると、レストランの様なトマトスープの香りがしてくると思います。ナツメグを振って、煮込んで出来上がりです。料理には甘味が入るとさらに美味しくなります。ハチミツを味見しながらお好みで入れると良いと思います。食べる直前にエクストラヴァージンオイルをスープに垂らすとよりいい感じです。スープを器に盛りつけた時に、バジルの葉っぱを乗せるとよりオサレです。バジルとトマトは相性抜群です。
アレンジは色々と広がります!
これにパスタを入れても良いです。スープパスタとして行けます。あるいはハーブを入れる前にカットしたジャガイモを入れても良いと思います。一般的なミネストローネにはカットしたジャガイモが入っていると思います。元々様々なアレンジがあるお料理ですから、お好みでいろんなアレンジが出来ると思います。余っている野菜をどんどん入れて良いと思います。
応用を発展させアイデアが広がります!
このスープは火を止めて数時間冷めさせると、また美味しくなります。温度が下がると浸透圧が働いて、野菜にスープがしみ込んで行くのです。一晩置いたカレーが美味しくなるのも同じ理由です。一旦わざと冷めさせて、食べる前に温めてから出す調理法もあるようです。余ったスープには、コーンスターチか片栗粉を入れて粘度を出せば、ソースになります。あるいはカットトマトを足してさらに煮詰めて、より風味の濃いソースにすることも出来ます。カレー粉を入れれば野菜カレーになります。水で牛肉を煮込んで柔らかくしてから、入れれば中々の味のハヤシライスにもなります(笑)。
残りは朝食に
そして例えば、ソースを食パンに乗せてチーズとバジル、トマトを載せてオーブンで焼けばマルガリータ・ピザトーストの出来上がりです。チーズはモッツァレラでも良いですね。ピザみたいになります。あとはオランダのゴーダチーズもお勧めです。ゴーダチーズは焼けるとに非常に香ばしい匂いがします。チーズが溶けて、ちょっと焦げ目が付くぐらい焼くと美味しいです。ゴーダチーズは普通にスーパーで売っている安価なものでも、焼くと美味しくグラタンなどにもお勧めです。
たぶんこのミネストローネもどき(笑)は、まだまだ色々と使いまわしが効くお料理と思います。昔のヨーロッパ人もそのような感じで、いろいろな野菜の煮込み料理を発展させていったのかもしれませんね。ダイナミックに野菜をぶち込んでトマト缶で煮込む感覚で、十分美味しいと思います。保存も多少できますしヘルシーで、使えるお料理と思います。お試しくださいませ。