測量士とは、土地や建物の位置、形状、面積などを正確に測定する専門職であり、測量業務を行う際に必要な国家資格を有する者を指します。測量士は、公共事業や都市開発、建設プロジェクトなど、さまざまな分野で重要な役割を果たしています。この資格は、測量に関する高度な知識と技術を持つことを証明するものであり、測量業務の計画、実施、管理を行うことができるようになります。

測量士の資格を取得するためには、国家試験に合格する必要があります。試験は毎年一回実施され、測量に関する法規、基礎理論、実務の知識が問われます。試験科目は大きく分けて以下の5つがあります。

測量法規：測量業務に関連する法律や規則に関する知識を問う科目です。具体的には、測量法、土地基本法、国土調査法などが出題されます。
測量基礎：測量の基本的な理論や原理、計算方法についての知識を問う科目です。これには、測地学、誤差論、測量計算などが含まれます。
測量実務：実際の測量業務に関連する知識と技術を問う科目です。地形測量、地籍測量、用地測量、路線測量などが対象となります。
応用測量：より高度な測量技術や特殊な測量方法に関する知識を問う科目です。空中写真測量やGPS測量、地理情報システム（GIS）などが含まれます。
測量計画・管理：測量業務の計画立案や管理手法に関する知識を問う科目です。これには、プロジェクト管理や測量業務の効率化手法などが含まれます。
測量士試験に合格すると、測量士として登録され、測量業務を独立して行うことができるようになります。測量士の資格を持つことにより、以下のようなメリットがあります。

高度な専門知識の証明：測量士の資格を持つことで、高度な専門知識と技術を持つことが証明され、クライアントや同僚からの信頼性が向上します。
キャリアアップ：測量士の資格は、建設業や不動産業、公共事業など、さまざまな分野でのキャリアアップに繋がります。特に、管理職やプロジェクトリーダーとしての役割を担うことが期待されます。
独立開業の可能性：測量士の資格を持つことで、独立して測量業務を行うことが可能になります。これにより、自分自身のビジネスを展開することができます。
測量士の資格は、土地の評価や開発計画の基礎データを提供するために不可欠なものであり、社会的なニーズが高い資格です。資格取得後は、公共事業や都市計画、インフラ整備など、多岐にわたるプロジェクトで活躍することができます。

１．測量士
・午前は択一式で、１問当たり25点で700点満点です。午後は記述式で、必須問題１題は300点、選択問題４題は各200点で700点満点です。午前の択一式の点数が400点以上で、かつ午前の点数と午後の点数の合計が910点以上の者が合格となります。
２．測量士補
・１問当たり25点で700点満点です。450点以上の者が合格となります。