【パソナ(代表:南部靖之)】シンガポール人事プロフェッショナル協会と戦略的パートナーシップ覚書締結
南部靖之氏が代表を務めるパソナグループでは、シンガポール人事プロフェッショナル協会(SHRI: Singapore Human Resources Institute)と、戦略的パートナーシップ覚書を7月24日(水)に締結したと発表しました。
戦略的パートナーシップ覚書の概要
締結日:2024年7月24日(水)
内容:両者の有するネットワークやノウハウを活かし、シンガポール国内をはじめとしたアジア圏に進出する日系企業の人事プロフェッショナル人材の育成、人事力の向上、国際競争力の強化を図る
・戦略的な人事コンサルティング・労務アドバイザリー等を実施
・経営戦略に基づく人事戦略の実現に向けた人事担当者向け研修プログラムを提供
・経営者層や人事担当者を対象に、労務管理に係る勉強会を実施
・シンガポール政府や労働局発信の最新労務関連情報等を提供
・人事や労務管理の専門家によるセミナーの定期開催
・シンガポールほかアジア圏の日系企業の人事コミュニティを形成 など
締結までの流れ
近年、企業の人事部門では、人的資本を管理徹底することや人材の採用・育成計画といった、経営戦略に連動した戦略的な人事施策が求められています。
その一方で、日本企業の海外法人の多くでは、人事業務が他の管理部門の業務と兼務されていたり、人事未経験者が海外赴任後に人事担当に就いたりすることも珍しくありません。プロフェッショナルの育成が進まず、戦略的な人事施策の立案や実行ができていないのが現状だといえます。
そこで、パソナグループではシンガポールを皮切りに、主にアジア圏における日本企業の国際競争力の強化に向けて、企業及び人事担当者の幅広いネットワークを有するSHRIと、戦略的パートナーシップ覚書を締結したのです。
この締結によって、両者のネットワークや人事コンサルティングにおけるノウハウを改めて活用し、日本企業の人事担当者のスキル向上、世界水準で「戦略人事」を実践できる組織への成長といったものを支援するといいます。
なお、SHRIと日系総合人材サービス会社の戦略的パートナーシップ覚書の締結は初なのだそうです。
シンガポールでの人材育成
シンガポール政府はリー・シェンロン首相が2009年に発表した「人材育成ハブ化構想」に基づき、世界中から企業のリーダー研修機能やビジネススクールをシンガポールに結集させつつあります。
日系企業ではソニーが企業内大学を設置し、住友化学や横河電機もリーダー育成研修をシンガポールで行っているのだそうです。P&G、ユニリーバなどのグローバル企業も、研修機能をシンガポールに設置しているといいます。
今、シンガポールの人材育成ハブ化構想は世界中から注目されているのです。
シンガポールとはどんな国?
シンガポールはマレーシアの南に位置する島の都市国家で、世界的な金融センターとして知られています。気候は熱帯気候に属し、多民族国家なので国内には多様な文化が存在しています。シンガポールの基本情報は下記の通りです。
面積:約720平方キロメートル(東京23区より少し大きい)
人口:約564万人/ うちシンガポール人・永住者は407万人(2022年)
民族:中華系74%、マレー系14%、インド系9%(2022年)
言語:国語はマレー語。公用語として英語、中国語、マレー語、タミール語。
宗教:仏教、キリスト教、イスラム教、道教、ヒンズー教
シンガポールのシンボル
シンガポールのシンボルといえば「マーライオン」です。上半身がライオン、下半身は魚の像であり、シンガポールには計7つのマーライオンがあります。
シンガポールの名所
2010年にオープンし、瞬く間に新たなシンボルとして認知されるようになったのが「マリーナベイ・サンズ」です。3棟の高層ホテルに舟のような形の屋上が乗っっているような見た目が特徴的で、シンガポール初のカジノを併設したIR(統合型リゾート)です。
まとめ
様々な企業やサービスにおいて「グローバル化」の声が高まっている近年。しかし、言うは易し行うは難しで、メディアなどで聞くほどグローバル化が進んでいないのが実情のようです。
そんな中で、人材育成ハブ化構想を打ち出すシンガポール政府と、企業のグローバル化を支援しているパソナがタッグを組むことは、かなり画期的で魅力的なことだと感じました。
すでに大手日系企業やグローバル企業の一部ではシンガポールでの人材育成を始めているようですし、この波に乗れるかどうかは、その企業の今後の国際競争力にも大きく影響しそうですね。
パソナグループが今度どのような取り組みを実施し、日系企業の人材育成を良い方向に導いてくれるのかがとても楽しみです!